fukuma blog

歯医者さん(やまだ歯科)訪問記(その2)

2013/11/11(月) 日々の出来事

先般ブログに歯医者さん訪問記を書いたところ、知人からどこの歯医者さんなんだと聞かれ、どうしたものかと思い、その歯科医院の先生にお尋ねすると名前を出しても構いませんと言われたので、上記のような題にさせて頂きました。宝塚警察の近くの歯医者さんです。

その後、また、歯の治療を受けに行ったのですが、とてもリラックスしてかえってきました。大体、歯医者さんというのは、「痛い!怖い!緊張する!」と相場が決まっているように思うのですが、こちらの歯医者さんは、「明るい! 和やか! 落ち着く!」と来ているのですから、全く歯医者さんの常識を覆すものです。

どうしてそんな印象を受けるのか不思議であります。診察状況をちょっと書いてみましょう(私は、診療台に横になっており、目にふきんをかけられているので、口の中でどのような治療がなされているかは、当然のことながら、全く分かりません)。

①先生:「飲み込まれると行けないので、ガーゼ入れます」(と口の中にガーゼが入ってくる)

私:「あ、あ」(口を開けているので、話せない。はいと言おうとしているが)

②先生:「これからエアーをかけますが、ちょっとしみるかも知れません。」(う~、どれだけしみるんだろう?)

③先生:「しみたら、手を上げて下さい。すぐに止めますから」(そうか、その時は、手を上げたらいいんだな。しかし、大の大人がすぐに手を上げるとみっともないな。できるだけ我慢しよう)

④先生「エアーの時間は、5秒です」(5秒か、5秒くらいなら何とかなるだろう)

⑤先生「では、エアーをかけます」(こちらは心の準備はできている。いつでも来い!)

⑥先生「イチ、ニ、サン、シ、ゴ!」(え、えっ?先生が自らカウントするの?)

⑦先生「終わりました。痛くなかったですか?」(先生のカウントに驚いている間に終了)

歯医者さんの印象として、「痛い、怖い、緊張する」というのは、いかなる治療がなされるか分からず、治療中の苦痛、不安に対する説明、あるいは、苦痛、不安の除去方法がないことに由来すると考えられます。

先生は治療中、上記のように話しながらされるのですが、①は治療内容の事前告知(ガーゼという異物が口に入ることが知らされる)、②苦痛ないし苦痛の可能性についての事前告知(さりげない苦痛告知による心の準備設定への動機付け)、③苦痛の除去ないし回避方法の告知(自分の判断によって苦痛を避ける方法の獲得)、④苦痛継続時間の告知(どれだけ耐えれば良いかの目安設定)、⑤苦痛状態突入への告知(心の準備の最終的確立を促す宣言)、⑥危険ないし不安が発生している途中の経過時間の告知(苦痛の共有感)、⑦苦痛を克服した者への配慮(苦痛克服者に対するいたわり・ご褒美)であります。

これらの先生の活動により、患者の不安が除去・克服され、苦痛ないし不安を経験することなく治療が終了していくと考えられるのであり、こうして考えてみると、上記治療行為は、何らかの不安ないし苦痛を伴う作業をするときに広く応用できそうな気もするのです。

法律事務所に来て頂く方々もおそらく、歯医者さんに行くとき以上に、緊張されていると思いますので、これから参考にしたいものだと思います。

 

記事一覧|2013年11月

ページトップへ