fukuma blog

小磯良平の版画を買いました!

2014/12/16(火) 日々の出来事

 

実は、先般、ピカソのポスターとともに、小磯良平の版画を購入しました。何気なく美術商の前を歩いていると、フランス人作者の明るい色使いの花の版画が売られており、値段も手頃でありましたので、つい店の中に入って見ておりましたら、お店の人が、「こんなのもあるんですよ」と言って、奥から小磯良平の版画を出してこられました。モノトーンの実にシンプルなものでありました。

もともと明るい華やかな花の版画に惹かれて店に入ったのですが、小磯さんの版画を見ていて不思議な感じになってまいりました。と言いますのは、明るい版画は確かにきれいで楽しいのですが、見ているうちにだんだん慣れてきて最初のインパクトが弱まっていくのです。これに対し、小磯さんのモノトーン版画は見ているとだんだん心の中があたたかくなってくるのでした。

極端な言い方ですが、前者が、単発的な視覚的刺激であるのに対し、後者は、永続的で内面的なある種の精神的刺激のように感じられてきたのです。あるいは、いずれも線と色によってなにかを表現しようという手法ですから、両方とも視覚的なのですが、その刺激が到達する領域ないしレベルが作品によって相当違うものであることを感じました。

私は美術品を鑑賞する力は持ちあわせててはおりませんが、自分なりの感じ方でいろいろな作品を楽しみたいと思った次第です。

 

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