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(ラジオ放送)「遺産分割(相続人の1人が行方不明の場合)」

2014/05/30(金) ラジオ放送

 

(質問)

相続人の一人が行方不明になっている場合、遺産分割協議はできないのでしょうか?

(回答)

遺産分割協議は相続人全員で行う必要がありますので、相続人の一人が行方不明者である場合には、直ちに遺産分割を行うことはできません。この場合には、家庭裁判所に不在者の財産管理人の選任を申し立てる必要があります。

ただ、不在者財産管理人の権限は、原則として管理行為に限定されるため、遺産分割のように財産を処分する行為を行うためには、さらに当該遺産分割協議をすることについて家庭裁判所の許可を受ける必要があります。

このように不在者財産管理人の選任を受け、遺産分割協議についての裁判所の許可を受けることによって有効に遺産分割協議を成立させることができます。

ところで、不在者については、失踪宣告という制度があり、7年間生死が明らかでない者はその期間満了の時に死亡したものとみなされます。従って、行方不明から7年以上経過している場合には、失踪宣告の手続をすることによってその方を死亡者とみなして手続を進めることができます。

なお、不在者財産管理人の選任、あるいは失踪宣告のいずれの場合でも、行方不明であることを明らかにする必要があり、警察への捜索願や関係者の陳述書等により行方不明であることを明らかにしたりします。

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