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成年後見制度についてのセミナーを実施しました

2014/07/22(火) 日々の出来事

本日は、社会福祉法人希望の家で「成年後見制度セミナー」を実施しました。

成年後見制度は、平成12年から開始し、幅広く利用されるようになってきました。未成年者については、原則として親権者が未成年者の財産を管理し、親権者がいない場合に後見人が付きます。これが「未成年後見制度」であり、その対比で、「精神上の障害により判断能力が不十分な方の後見」は「成年後見制度」と呼ばれます。

「判断能力が不十分」という場合の「判断能力」とは、取引を合理的に行う能力であり、不動産売却を例に取れば、どの不動産を、誰に、いくらで、いつ、どのように売るかということについて、合理的に判断する能力です。人間には色々な判断能力が備わっており、それは、善悪の判断だったり、経済的な判断だったり、政治的な判断だったり、あるいは美的な判断だったりしますが、ここでいう判断能力は、主として取引について自己が損をすることのないように適切な判断をする能力といってよいでしょう。

セミナーを実施することは年に数度ありますが、率直なところ、セミナーを実施するのは好きな方です。どれだけ分かりやすく説明できているか問題なのですが、直接聴講者の方に法律の説明をし、法律の考え方を知って頂けることに、ある種の快感を覚えるのです。大学でも200名を超える学生の方に講義をしていたこともありますが、法律の考え方を一般の方に知って頂くのは、どういう訳か楽しいのです。普段事務所で扱っている個々の条文を、広い部屋で多くの人とともに扱うのは、何とも開放感のある仕事であります。

それはあたかも、土木工事の現場でつるはしを手にして掘削作業をしていた人が木陰で休息を取り、つるはしの使い方や効用を人に説明しているような気分でもあります。岩を砕き土を掘り返す道具であるつるはしを使いこなすには多少の腕力と体力も必要ですが、その効用を説明するのも、つるはし愛好家にとっては楽しいことであります。

これからももっと聴講者の方に喜んで頂けるようなセミナーを実施していきたいと考えています。

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